公開日:  2025.03.17    更新日:  2025.03.17

【3月末期限】医療施設向け「生産性向上・職場環境整備等支援事業」申請条件の確認は今すぐに

医療の現場では、人手不足や業務負担の増加が大きな課題となっており、こうした状況を改善するため、厚生労働省が新たな支援制度を開始しています。今回は「生産性向上・職場環境整備等支援事業」について、医療施設が2025年3月時点で、今すぐ確認・準備すべきことを紹介していきます。

支援事業の概要と実施スケジュール

「生産性向上・職場環境整備等支援事業」は、「医療施設等経営強化緊急支援事業」(緊急支援パッケージ)の一環として実施されるものです。当初は令和6年度補正予算に計上されていましたが、この予算は令和7年度に繰り越された上で順次実施される予定となりました。今後、令和7年度事業としての詳細な実施要綱が公表される見込みであるため、最新情報をチェックしながら準備を進めることが重要となってきます。

参照)厚生労働省:医療施設等経営強化緊急支援事業について

対象施設:

・病院
・有床診療所(医科・歯科)
・無床診療所(医科・歯科)
・訪問看護ステーション

支給要件:
令和6年(2024年)4月1日から令和8年(2026年)3月31日までの間に、以下のいずれかの取り組みを行う場合に給付金が支給される。

①ICT機器等の導入による業務効率化

・タブレット端末
・離床センサー
・インカム
・WEB会議設備
・床ふきロボット
・監視カメラ など

②タスクシフト/シェアによる業務効率化

・医師事務作業補助者
・看護補助者等の新たな配置

③給付金を活用した更なる賃上げ

・既に雇用している職員の賃金改善

支給額:

・病院・有床診療所:許可病床数 × 4万円
・医科診療所:1施設 × 18万円
・歯科診療所:1施設 × 18万円
・訪問看護ステーション:1施設 × 18万円

重要な条件:ベースアップ評価料の届出

この支援を受けるには、令和7年(2025年)3月31日時点でベースアップ評価料を届け出ていることが条件です。この「届出」とは、厚生局に書類が到達した日を指し、令和7年3月31日までに届出を行い、その後書類不備等で返戻されても、最終的に受理されれば対象となります。

新たな取り組みとしての本支援事業

「生産性向上・職場環境整備等支援事業」は、令和6年度補正予算において新たに設けられた事業であり、過去に同様の支援金が毎年提供されていたわけではありません。医療機関の生産性向上や職場環境整備を目的とした類似の支援策は、これまでも実施されてきましたが、今回の事業は特定の目的と時期に合わせて新たに設けられたものとなっています。

特に人材確保が喫緊の課題となっている現状を踏まえ、限られた人員で効率的に業務を行う環境の整備費用を給付金として支給し、業務の生産性向上と職員の処遇改善を図ることを目的とされています。

今すぐ確認・対応すべきこと

1. ベースアップ評価料の届出状況を確認する←最重要です!
まだ届出をしていない場合は、令和7年3月31日までに必ず届出を完了させるべきです。すでに届出している場合も、受理されているか確認することが望ましいでしょう。

下記2番以降はこれから各都道府県ごとに発表される申請期限に間に合うように順次確認を進めていきましょう。

2. 施設の課題を棚卸しする
現場でどのような課題があるか具体的に洗い出す必要が出てきます。情報共有に時間がかかっている、記録業務が煩雑で負担になっている、スタッフ間の連絡が取りづらい、人手不足で一人当たりの業務負担が大きい、多言語対応が必要な場面が増えているなど、様々な課題が挙げられるのではないでしょうか。

3. 効率化につながるICT機器を検討する
現場の課題に対して、どのようなICT機器が効果的かの検討に移ります。インカムを導入すれば、スタッフ間のリアルタイムコミュニケーションを実現し、「手が離せない」「画面を見られない」状況でも情報共有が可能になります。タブレット端末によりベッドサイドでの記録入力や情報確認が可能になり、離床センサーは患者の状態を自動監視して必要時のみスタッフが対応することで業務効率化が図れます。また、WEB会議設備で遠隔でのカンファレンスや研修実施が容易になります。

4. タスクシフト/シェアの可能性を検討する
現在のスタッフ配置を見直し、タスクシフト/シェアによる効率化を検討することも可能です。医師の業務のうち事務作業を医師事務作業補助者に移管したり、看護師の業務のうち看護補助者に移管できる業務を整理したりすることが考えられます。

5. 賃上げ計画を検討する
給付金を活用した賃金改善も支援対象であるため、全職員一律の賃上げや特定の職種に対する重点的な賃上げ、夜勤・残業など特定勤務形態への手当増額など、どのように配分するか検討することもできます。

6. 申請に必要な書類を準備する
具体的な申請方法は追って発表される令和7年度事業の実施要綱で確認する必要がありますが、ベースアップ評価料の届出書類のコピー、施設の概要がわかる資料(病床数など)、ICT機器導入や人員配置変更の計画書、見積書(ICT機器等の導入を検討している場合)などの準備を始めておくとよいでしょう。

進化するインカム活用で医療現場のコミュニケーション改革を

医療現場においてインカムの活用は急速に進んでいます。従来、多くの病院では老朽化したPHS(簡易型携帯電話)を使用していましたが、「誰がナースコールに対応しているのかわからない」「応答に無駄な時間がかかる」といった問題がありました。

最新のインカムシステムは、これらの課題を解決する新しい選択肢として注目されています。例えば、ボイット株式会社が提供するスマホアプリ「VOYT CONNECT(ボイットコネクト)」は、単なる通話機能を超えた次世代型インカムとして機能します。発話内容を音声とテキスト両方で記録・保存し、チャット形式で確認できるため、聞き逃しや「言った・言わない」問題を解消。また、声を出せない状況ではテキスト入力した内容が合成音声で発話される機能も備えています。

特に注目すべきは外部システムとの連携機能で、ナースコールなどの既存システムと連携することで、「誰が対応するのか」がリアルタイムで共有されるため、無駄な動きを減らすことができます。すでに500施設以上に導入され、1万ID以上の利用者がおり、医療現場のコミュニケーションインフラとしての地位を確立しつつあります。

まとめ

今回の支援事業は、このようなインカムシステムの導入にも活用できる貴重な機会です。本支援事業を活用し、スタッフが本来の医療・ケアに集中できる環境づくりを進めていくことが重要です。

「手が離せない」「画面を見られない」という医療現場特有の状況に対応したコミュニケーションツールの導入をぜひご検討ください。

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