都心で叶える、きめ細やかな介護サービス

メディアシスト市谷柳町は、東京都新宿区市谷柳町に位置する42室の介護付き有料老人ホームです。医療と介護の連携を重視し、24時間体制で介護士・看護師が常駐。自立から要介護5まで幅広く対応し、認知症の方も受け入れ可能な体制を整えています。個浴・機械浴を備えた浴室や機能訓練室など、充実した設備を完備。都心にいながら、充実した介護サービスを提供しています。
施設は縦型のマンション型を採用し、限られた都市空間を効率的に活用。各フロアできめ細やかなケアを実現しています。この縦型構造による多層階での介護サービス提供において、フロア間のスムーズな情報共有と職員間の緊密な連携が欠かせません。このような背景から、より効率的なコミュニケーション手段の導入が検討されることになりました。
インカム導入のきっかけ

「生産性向上に関するICTの導入セミナーに参加した際、先進的な特養施設の事例紹介がありました。実際の館内の様子をモニターで見せていただき、インカムを活用している様子を拝見しました」と副施設長の小山さんは導入のきっかけを振り返ります。「その施設では職員同士がスムーズに連携し、効率的に業務を進めている様子が印象的でした。当施設の課題解決につながるのではないかと、その時強く感じました」
施設ではかねてから現場の職員たちからインカム導入への要望が上がっていました。「以前から同じような形でインカム的なものをお試しはしたことがあったんですけど、その時は流れてしまった」と小山さん。そんな折、フィールドボイスインカムの提案を受け、トライアルを開始。「すごく便利だなと率直に思いました」という手応えを得て、本格導入へと進みました。
導入後様々な場面で業務改善の効果が

導入後、様々な場面で業務改善の効果が表れています。特に顕著なのがナースコール対応での変化です。「例えばナースコールが鳴った時に、3階のナースコールですが、近くにいる人お願いできますか?と全体に発信できます。そうすると他の職員が『行けます』と返事をしてくれる。また『帰りに洗濯物も確認してきます』といった具合に、業務の効率化にもつながっています」と介護リーダーの矢野さんは説明します。
服薬管理においても、大きな改善が見られました。「内服の確認の時も、以前はPHSでいちいち連絡していましたが、今はインカムで『〇〇様の薬を配ります』と伝えれば、その場で情報共有できます。置き薬の場合も『ナースステーションに置いておきますので受け取ってください』と一斉に共有できるので、伝達漏れが減りました」と矢野さんは語ります。
さらに、外部の方の来訪対応でも効率化が進んでいます。「歯科医師の方や業者さんが来られた時も、インカムで『〇〇様の歯科の方がいらっしゃいました』と伝えれば、他の職員も来訪を把握できます。誰が対応に向かうのか、入居者様をどこへ誘導するのかなど、スムーズな対応が可能になりました」
以前はPHSでの一対一の連絡が基本で、職員を探すために何度も電話をかけ直す必要がありました。その手間が解消されただけでなく、「誰がどこで何をしているか」が自然と共有される環境が生まれたことで、業務全体の効率が大きく向上しています。
全員の"耳"が育てる、より良い職場環境

コミュニケーションの質にも大きな変化が見られました。「職員の口調が柔らかくなりました。PHSだと一対一なので『なんで行ってないの?』といった言い方になることもありましたが、インカムだと『分かりました、○○に行ってください』というように、より丁寧な言葉遣いを意識するようになっています」と矢野さんは話します。これは、発言が全スタッフに共有されることで、自然と言葉遣いへの意識が高まった結果といえます。
また、新人教育の面でも効果を発揮しています。「入ってすぐの新人職員も指示をリアルタイムで受けられるようになりました。『次はどうすればいいですか?』という質問にその場で応えられますし、先輩が『後で確認するね』といったフォローもできる。新人が不安なままで業務を続けることがなくなりました」と小山さんは評価します。
管理者の立場からは、職員の働きぶりの可視化という効果も表れています。「これまで面談などで個々の評価を行っていましたが、実際の業務の様子が把握しやすくなり、より適切なマネジメントが可能になりました。」と小山さんは説明します。
今後の展望
「インカムに対する抵抗がある人もいるかと心配でしたが、むしろ職員たちが効果を実感し、今では手放せないツールとなっています」と小山さんは手応えを語ります。
特に縦型マンション型という施設構造において、フロア間のコミュニケーションをスムーズにする手段として、インカムは大きな役割を果たしています。「コミュニケーションはどこの施設も課題としてあり、色々な試行錯誤をしていると思うのですが、これ(インカム導入)が最短近道じゃないかな」と小山さんは評価します。
今後は、センサー通知との連携など、さらなるICT化の可能性も視野に入れています。「一人一台スマートフォンを持つことで、記録業務の効率化など、まだまだ発展の余地があります」と小山さん。介護現場の課題に寄り添い、共に解決策を見出してきたフィールドボイスインカム。これからも介護施設の働き方改革のパートナーとして、より良い介護サービスの実現に貢献していきます。
<施設概要>
名称:メディアシスト市谷柳町
類型:介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)
代表者:佐藤惠一
所在地:東京都新宿区市谷柳町25番地
URL:http://communi-care.co.jp